• Eiji Oyama

NPB「セカンドキャリアに関するアンケート」を見て感じたこと


昨年12月に日本野球機構(NPB)より2018年 現役若手プロ野球選手への「セカンドキャリアに関するアンケート」結果の発表がありました。また11月のトライアウト以降、選手の戦力外通告、引退、移籍のニュースがあり、セカンドキャリアという視点で思うところがありましたので、ブログにまとめてみました。


出典:http://npb.jp/news/detail/20181213_01.html



まとめ

・やってみたいと感じる仕事の第1位は「一般企業への就職」となった。

・実際に一般企業へ会社員として就職している割合は高くなく、球団へ就職するケースが多く見受けられた。セカンドキャリアの受け皿になっているようだ。

・「学生野球の指導」への人気は高いものの、教員免許の有無が制約となり、狭き門となっている。「デュアルキャリア」の考え方が浸透し、文武両道:競技者生活を続けながら、通信教育で免許取得などが可能になれば、指導者への道は大きく開かれるだろう。

・引退した選手がセカンドキャリアの決断を下すのに許された時間は数ヶ月であり、非常に短い。仕事と社会が見えてきた時点で、次のキャリアをサードキャリアとしてじっくり検討してはどうだろうか。



2018年10月に開催されたみやざきフェニックス・リーグに参加した若手プロ野球選手を対象としたアンケートが行われました。有効回答数:252名(うち独身200名、既婚52名)、平均年齢23.5歳、在籍平均年数3.6年)



設問1、2より

引退後の生活に不安を感じている選手の割合は61.9%、その不安の原因は、収入面での不安が最も大きく73.7%、続いて進路の不安(引退後何をやっていけばいいか)が67.9%だった。


設問3より

やってみたい職業のトップ4

1、一般企業で会社員

2、大学・社会人指導者

3、社会人・クラブチームで現役続行 

4、高校野球指導者


2007年の調査開始以来、初めて「一般企業で会社員」が第1位となり、プロ野球選手も安定志向?といった記事がネットを賑わしました。NPB嶋理恵子課長は「球界に残れても『サードキャリア』の問題もありますし、高校野球の指導者も狭き門。安定志向が強まり、より現実的になっているのではないでしょうか」とコメントしています。


実際に2018年シーズン後の選手動向を見てみると、プロ野球を引退し、企業に就職した選手の割合は11.4%とあまり多くありません。一方で、その約2倍の27.2%の選手は球団への就職を果たしています。事務方として広報や編成・スカウトについたり、球団が運営するアカデミーのコーチに就任したり、裏方として打撃投手、ブルペン捕手、スコアラーになったりしています。

出典:https://www.nikkansports.com/baseball/news/201809280000378.html



チームの裏方としてあげた打撃投手の仕事は、とてもハードなようです。普段の練習では1日150球以上、キャンプともなると1日300球程度を投げ、年間では5万球を投げます。肘や肩への疲労は、相当なものです。また打撃投手は、投球以外にも用具係など他の裏方の仕事も兼ねていることも多く、打撃練習が終わってもまだ仕事が続くケースがほとんど。


選手の受け皿とはなっていますが、このような負担の大きさから長く続けるのが難しい面もあります。結果的に次のキャリア、つまりサードキャリアを考えないといけない瞬間が来るのではないでしょうか。

出典:https://news.biglobe.ne.jp/trend/0207/yzu_190207_8214963639.html





設問3を見てわかるように、野球指導者は過去からコンスタントに人気のある職業です。過去の経緯にはここでは触れませんが、2013年学生野球憲章が大幅に改定され、元プロ野球関係者が学生野球(大学、高校)を指導する道が大きく開かれています。それ以降、学生野球資格回復制度の研修会が毎年行われ、これまで約1,400名の関係者に対する資格回復が行われています。言い方を替えると、その1,400名は学生野球を指導できる立場にあるわけです。


全国の学生野球のチーム数について調べてみました。高校野球連盟に加盟する高等学校が3,791校、大学野球連盟には381校、日本野球連盟には355(うち会社95、クラブ260)のチームが加盟しており、全て足すと4,707チームになります。


出典:

http://www.jhbf.or.jp/data/statistical/index_koushiki.html

https://www.jubf.net/info/playernum.html

http://jaba.or.jp/team/clubteam/suii.pdf



この数字をみてどう感じるでしょうか。最も多い高校野球の3,791校でも、監督になるのは狭き門です。


なぜか?

公立高校野球部の監督は、教員免許を持った先生がやっており、免許を持たないプロ野球関係者の多くは、監督になることができません。また公立高校では、予算の関係などから学外の監督を招くことも難しいわけです。もちろん私立高校の場合は状況が違うと予想されますが、基本的に監督やコーチといった職位は流動性が低いでしょうから、依然として狭き門です。


私も強く共感している「デュアルキャリア」の考え方が浸透し、選手が競技者生活を送りながら、通信教育で教員資格を目指すようになれば、野球指導者への道がもっと開かれるのではと思います。出典:https://www.adcpa.or.jp/


2019年からシアトル・マリナーズでプレイする菊池雄星選手は、2010年にそういう考えを持っていたようですね。

出典:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%8F%8A%E6%B1%A0%E9%9B%84%E6%98%9F




設問3で「興味あり」の回答を考慮して集計すると、「飲食店の開業・独立」が第4位にランクインします。全国各地へシーズンを通じてまわり、美味しいものを食べている選手たちは、舌も肥えているでしょうし、その味覚を活かして飲食店を始めるというのも納得できます。


飲食店を開業しているOBもいるでしょうし、そういった点では参入障壁も比較的低いはずです。長期的に売り上げを継続できるかが、経営手腕の見せ所です。




最後に

プロ野球選手の動向は、11月の12球団合同トライアウト以降活発化し、2月の新シーズンに向けたキャンプインまでに完了するというスケジュールで動きます。


幼少期よりずっと野球(一筋?)をやってきた選手にとって、チームから戦力外を突きつけられ、次のキャリアを悩み、何をするか決断する、この数ヶ月では十分なはずがありません。セカンドキャリアとして正しい選択をした、と思っていても、よく考えると自分の将来設計、キャリア形成とは合わない、ということが当然出てくるように思います。


長い人生を考え、必要であればサードキャリアを考えようではありませんか。

微力ながら我々エッジフォースもお手伝い致します。


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